インターネット
スイスには優れたインターネットインフラが整備されており、その他の要因も加わってIT企業や情報処理センターの運営にとって魅力的な国となっている。インターネットを利用するスイス人は年々増え、利用時間も増えている。

スイスでは非常に高性能なインフラが整備されている。様々なテクノロジー(DSL、光ファイバー、CATVケーブル、携帯回線)によって約99%の世帯が帯域幅100 Mbit/s (ダウンロード)以上のインターネットを利用している。住民100人あたりの固定ブロードバンド加入件数は50件と、普及率ではスイスは2022年のOECE調査でトップクラスである。ブロードバンドへの光ファイバー回線の普及率は継続的に拡大されており、2022年のOECD平均を10%弱下回っている。
高度に発達したインフラとチューリヒ工科大学などの卓越した研究機関、そして有利な企業税制がスイスをGoogle社等のIT企業にとっての人気の拠点としている。ジュネーヴには、国際電気通信連合(UIT)など、インターネットの管理と運営を担う多くの国際組織がある。
軍事施設跡のデータセンター
政治の安定、インターネットや電気の安定供給は、スイスを情報処理センターのサーバー運営にとって魅力的な国としている。サッカー場22個分の敷地内で93のデータセンターが運営されており、まだ増加傾向にある。そのうちのいくつかは、第二次世界大戦中に密かに地下深く掘られた軍事施設跡でデリケートな情報を取り扱っている。
スイス人のインターネット使用
スイス国民のほぼ全員が今日、1週間に1回インターネットを使用している。ここ数年にわたって若者たちはほぼ毎日インターネットを使用しているのに対して、65歳~74歳の スイス人の4分の3が、そして75歳以上のスイス人の半分以上が毎日インターネットを利用している。大半の利用者は、通信や検索、価格比較、製品やサービスの購入の目的で1週間に5~25時間インターネットを利用している。子供によるインターネットの利用目的は主にストリーミング、オンライン検索、ゲーミングであり、スマートフォンによる利用が最も多い。